生物工学演習D -第8回- システムの安定性 ラウスフルビッツの安定判別法

今回の目標

□システムの安定性と極の関係性の再確認

□ラウスフルビッツの安定判別法について理解する

システムの極と安定性(第7回の復習)

\begin{align}
G(s) &= \frac{b_ms^m + b_{m-1}s^{m-1}+\dots+ b_0}{a_n s^n + a_{n-1}s^{n-1}+\dots+a_0}
\end{align}

このとき,\(m<n\)で分子と分母に共通の因子を持たないとき\(G(s)\)はn次系と呼ばれる.

n次系の分母を因数分解すると

\begin{align}
G(s) &= K\frac{(s-z_1)(s-z_2)\dots(s-z_m)}{(s-s_1)(s-s_2)\dots(s-s_n)}
\end{align}

このとき,\(s_1,s_2,\dots,s_n\)をシステムの極という.

全ての極の実部が負->安定

極の実部がすべて負の場合,インパルス応答を考えると逆ラプラス変換したときに\(e\)の肩にのる係数が負となり\(t \rightarrow \infty\)で0になる.

極の実部が一つでも正->不安定

極の実部が一つでも正の場合,その項は\(e\)の肩にのる係数が正となり\(t \rightarrow \infty\)で\(\infty\)に発散する.

しかし,次数が上がると因数分解が困難(めんどくさい)

特に5次以降の高次方程式は解の公式が存在せず,直感やいくつかのテクニックをつかって極を見つけていく必要がある.

ラウス・フルビッツの安定判別法

ラウスの安定判別法

システムの伝達関数の分母\(D(s)=0\)となる\(s\)が極であるがラウスの安定判別法ではこの\(D(s)\)からラウス配列と呼ばれる表を作成し安定性(極の正負)を調べる.

\begin{align}
D(s) = a_n s^n + a_{n-1}s^{n-1}+\dots+a_0 = 0
\end{align}

としたときすべての係数の符号が全て正であることを確認する.また,\(a_0 \neq 0\)とする.\(a_0 \neq 0\)の時は\(s\)でくくって次数を一つ減らす.

ここで一つでも負(もしくは0)の係数が存在すればシステムの極の少なくとも一つが正の実部を持ち不安定であることがわかるので以降の作業は必要ない.

全ての係数が正の場合以下のような手順で安定性を判別する.

1.次数が偶数の係数と奇数の係数に分けて並べる+\(b_1\)を計算

2.同様に\(b_2\)を計算

一つ下の2行に移動し\(c_1,c_2,\dots\)を計算

1列目の係数の正負を確認(全て正なら安定)

参考文献

[0] Ogata, Katsuhiko. Modern Control Engineering. 5th ed. Prentice-Hall Electrical Engineering Series. Instrumentation and Controls Series. Boston: Prentice-Hall, 2010. p212-

講義

Posted by Nakamura